役所で結婚式を挙げる届け出婚のその後

ブーケ、結婚式

2月14日の苫小牧市を皮切りに、鈴鹿市と東京都足立区、東京都港区でも届け出挙式が実施されました。

結婚情報誌「ゼクシィ」が企画を持ち込んでいたようで、いずれの自治体でも流れは同じだったようです。

4月から定期的に実施している苫小牧市を除けばテストケースに近いため後に続く動きはまだありませんが、ニュースを知った人の評判はいいようです。

で、欧米のものとの違いを考えたら興味が湧いたので、これまで実施された届け出婚情報をまとめてみました。


3月15日に港区の記念事業として行われた港区政70周年記念事業 和装で届け出挙式の様子

まずは届け出婚について簡単におさらいを。

届け出挙式とは?

届け出挙式(届け出婚)は、役所に婚姻届を提出する際に、自治体職員による進行で結婚式を行う結婚式の一つです。

宗教とは無関係に行われる結婚式なので、分類としては「人前結婚」にあたります。婚姻届を出すための役所で挙式には違和感があるかもしれませんが、成人式も役所が主催していることを考えれば、行政サービスの1つとして結婚式を執り行うのも不思議はありませんね。

婚姻が法的に認められるためには、資格のある人による挙式が必須という国では役所(裁判所)で結婚式が行えるようになっています。

欧米でシヴィルウェディングが一般的な理由

届け出婚当日の流れ

婚姻届を提出したあと、司式者(職員)の前で誓う。所要時間は15分ほど。

8項目のうち、進行に入れて欲しいものを予約時に選ぶことができます。

  • 誓いの言葉(司式者に対して誓う)
  • 誓いの言葉(両親や友人に対して誓う)
  • 誓いの言葉(ふたりのオリジナル)
  • 誓いのキス
  • 指輪交換
  • 宣誓書サイン
  • 立会人からの挨拶(両親等からのお祝いの言葉)
  • 記念撮影

必要なもの

  • 金銭負担はなし
  • 服装は普段着でもスーツでも自由
  • 着替える場所は用意されているので、式だけドレスアップ可
  • 撮影はカメラを持参すれば職員が撮影
  • カメラを持ち込まない場合はデータだけもらえる

特に準備は必要ないので指輪だけ持参すればいい感じです。

苫小牧市その後

日本初と報じられた2月14日の苫小牧市での届け出婚について、irorioが取材していました。

お得すぎる「届け出挙式」について苫小牧市に話を聞いてみた(irorio)

記事によると

  • 告知が1/16で実施時期が2月1日、2月7日、2月14日と周知期間が短かったこともあり、希望者は2月14日の1件だけだった
  • 市の公式Facebookにアップした告知記事は、閲覧数も「いいね!」の数もぐんぐん伸びた

とのこと。

半月前の告知では、興味はあっても都合がつかない人も多いでしょうね。

苫小牧市の婚姻件数は1,000件にも満たない(2015年人口動態調査)ことを考えれば、希望者数よりも、利用した人が満足してもらえるかどうかのほうが重要ですね。

2月14日のカップルの感想はというと

「非常にいい取り組み。良い思い出にもなるし、苫小牧への愛着が深まる。」「普段入ることのなかなかない議場という場所でできるのが良い」

と満足されていたようです。いまは見られなくなっていますが、報道された映像でも幸せそうに写っていました。

この挙式は新婦が新婦に内緒で予約していて、新郎には当日打ち明けたサプライズだったとのこと。

こういうことができるのも届け出婚ならではですね。

港区での届出挙式

港区では「届け出挙式~3月15日(最高の日)をあなたの記念日に~」と題して、3月15日に届出挙式が行われました。

港区政70周年記念事業『届け出挙式~3月15日(最高の日)をあなたの記念日に~

式次第は変わりませんが、港区政70周年記念事業だけあって、特典も豪華。

◆芝パークホテル
「アニバーサリーケーキプレート」(ドリンク付)(3月15日当日、午後2時~5時ホテル内ステーキレストラン「オールドシティ グリルハウス」にて)
◆芝信用金庫
「お食事券」(芝パークホテル内レストランでご利用いただけます)
◆株式会社晴レの日
和装フォトプラン(3月15日当日のみ、組数限定のご案内となります)

目玉は神社・仏閣での挙式を専門とするブライダルサロン「晴レの日」の協力による和装フォトプランです。

リンク先のブログの写真をみても分かるように華やかで目を惹きます。区議会議場にも映えますね。「晴レの日」のブログに3組の記事も掲載されているのでご一読を。

晴レの日ブログ

晴レの日x港区イベント 30年のお付合いから結婚式を挙げられたAさんご夫妻

晴レの日x港区イベント 届け出挙式に参加したカップルそれぞれのストーリー

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☆議場届け出挙式が開催されました!港区政70周年記念事業議場「届け出挙式~3月15日(最高の日)をあなたの記念日に~」が行われました。港区誕生から70年を迎える本日3月15日(水)に婚姻という人生の記念日にされるお二人をお祝いするため、港区議会議場という場で司式者である、うかい雅彦港区議会議長、武井雅昭港区長、それぞれの立会いのもとで小さなブライダルが開催されました。

港区議会さんの投稿 2017年3月15日

届け出婚は簡素な式とは言われますが、ハレの日には変わりありません。正装してのきちんとした人前結婚として考えるのありなのかな、とも思えます。

足立区での届け出挙式

足立区では3月26日に実施され、3組の夫婦が誕生しています。

足立区はゼクシィの協力のもと、結婚式プロデュースなどを行う「下町文化ウェディング協議会」と区の共催で執り行われたため、バンド生演奏やブルーのバージンロード設置されるなど、趣向がこらされていたようです。

婚姻届を提出してそのまま区役所で挙式を行う「届け出挙式」を実施しました足立区

届け出挙式を今後も実施する自治体

届け出婚の評判はよかったんですが、今後も定期的に実施予定としているのは苫小牧市だけのようです。

苫小牧市では来年の平成30年の3月まで、毎月1、2回の実施日を設けて予約を受け付けています。

苫小牧市の届け出挙式情報ページ

式の後スタジオでの写真撮影を考えているのなら、いっそカメラマンを呼んで撮影してもらうのも手かもしれません。

届け出挙式は日本でも定着する?

届け出婚は知名度がまだ低いことや、実際に結婚するとなるとやはりきちんとしたいという人も多いことから、今のところ自治体で前向きに取り組むところは少なそうです。

「婚姻届を出す役所で結婚式を挙げるのは欧米では一般的だから、日本でもやったらいいのに」とよく耳にしますが、海外では国や地域ごとに事情が異なります。

日本では婚姻届は出せばそれで婚姻が成立しますが、海外では資格のある司式者による「式」が法的に必要となっている国があります。

つまり、シビルウェディングは結婚式の形態の1つではなく、結婚には絶対に必要な「手続き」とされている国もあるということです。そういう国では役所が式を行うのが「義務」なので、そりゃあ一般的にもなります。

詳しくは欧米でシビルウェディングが一般的な理由をご覧ください。

日本では婚姻届の受理で行政の役割は終わりなので、自治体に実施する動機がないんですね。

その一方で「再婚で式は挙げるつもりはないけれど、形に残せるならこういうのを利用してみたい」という人も多いので、市民サービスとして実施する自治体も増えていくかもしれません。

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