雨でも火事でもありません 渡良瀬遊水地『ヨシ焼』2018年3月17日雨雲レーダーに映る煙
埼玉、栃木、群馬、茨城の四県にまたがる広大な広大な渡良瀬遊水地で、3月17日にヨシ焼きが行われます。
ヨシ焼きは春先に行われる野焼きの一種で、ヨシ(葦:あし)を焼く行事。前年に枯れた葦を焼いて植生をリセットするために行われます。
対象となるのは、3,300ヘクタールの遊水地の半分にあたる1,500ヘクタールと、日本でも最大級の野焼きとされています。山手線の南半分ほどにもなる範囲を燃やすことで、植生の新たな再生を促します。
3月17日(土)8時30分
渡良瀬遊水地(わたらせゆうすいち)
雨で実施できない場合は延期で、翌日か翌週の予備日に行われます。
第1予備日:平成30年3月18日(日)
第2予備日:平成30年3月24日(土)
ヨシ焼とは?
ヨシ焼は渡良瀬遊水地に生えていたヨシ(葦)を春先に焼く野焼きの一種です。
ヨシ生産が盛んだった昭和30年ごろから害虫駆除のために始まったとされていますが、現在では環境保全が目的となっています。燃やされた植物は有機物から無機物に変わり、新たな芽生えの肥料となります。
さらに地表に生えてくる草の成長を阻害しないように樹木の成長を阻止することも目的としています。
なにもせず放置しておくと年を追うごとに樹木が成長して森林化してしまいますが、ヨシ焼によって樹木の若木も燃えてなくなるため、樹林への遷移を防ぐことができます。
枯れたヨシを焼くことにより地面に日が当たるようになり、新芽の発育が促されます。渡良瀬遊水地に存在する多くの絶滅危惧種の植物はヨシよりも早く芽生えるため、毎年の植物再生サイクルが維持されます。
ヨシ焼の範囲は1500ヘクタールと広いのですが…。
火の広がりも立ち入り禁止区域も十分な安全を確保した上で管理されているため、見学しても激しい炎を目にしてもカタルシスは得られないとは聞きます。
2018年3月18日の雨雲レーダー画像と当日の様子
3月17日(土)のヨシ焼きは、前日の雨の影響で1時間遅れの9時30分から始まりました。雨は降ってないけど、16時までは雨雲として映っていました。
Yahoo!の雨雲レーダーで確認できます。
10時30分よりレーダーに写り始めました。
11時10分には 4 ~ 8ミリ以上、11時20分には8mm以上の降水量になっています。
本日(3月17日)渡良瀬遊水地のヨシ焼きを実施しております。昨日降った雨の影響か、燃え広がり方が弱く、炎の勢いも例年より弱かったものの、生井の桜づつみには多くの見物人やカメラマンが訪れていました。 pic.twitter.com/moiE3S9kvR
— 野木町公式ツイッター (@town_nogi) March 17, 2018
栃木市が #雨雲ではありません でつぶやいてました。
#雨雲レーダー#雨雲ではありません#ヨシ焼き#渡良瀬遊水地#降灰にご注意ください pic.twitter.com/jphZ6JAE9j
— 栃木市 (@Tochigi_City_01) March 17, 2018
(渡良瀬遊水地ヨシ焼き)昨年に大きく劣るとはいえ、それなりに見せ場はありました。
1枚目:燎原を焼き払うFIREWALL
2枚目:炎の舌
3枚目:竜巻
4枚目:菜の花と塔と炎 pic.twitter.com/npaIdElKgA— Sひろし (@1970er) March 17, 2018
昨年のヨシ焼は雨雲レーダーに映っていた
昨年、2017年3月18日のヨシ焼は、その煙が雨雲レーダーに映っていました。
晴天で雨雲はなく、雲の発生源が渡良瀬遊水地であったことから、ヨシ焼の煙であろうことは間違いありません。10時過ぎにはすでに雨雲が発生している状態で、13時30分ごろまで「雨雲」を出し続けていました。
野焼きの対象となる範囲は東京ドームの320個分という広さなので、そりゃあレーダーにも映るってものです。
雨雲レーダーに煙が映った原因は?
気象研究所の荒木さんの説明によると、煙そのものがレーダーに映ったわけではなく、煙と一緒に上がった燃えカスのうちの雨粒程度のものが雨雲として捉えられたようです。
渡良瀬遊水地のヨシ焼きが気象レーダーにうつっとる. pic.twitter.com/2xtSd1qDfm
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2017年3月18日
現在もエコーが出てますが,ひまわりで見る限りは雨を降らせるような雲が発生しているわけではないようです.ヨシ焼きによる熱対流で上昇した雨粒オーダーのサイズの燃えカスとかが観測されているものと思います.火山噴火時に似てますね.
— 荒木健太郎 (@arakencloud) March 18, 2017
渡良瀬遊水地のヨシ焼きがレーダーで観測されてるという件ですが,CバンドやXバンドの気象レーダーでは煙粒子はうつりません.ので,ヨシ焼きによる熱対流の上昇流で巻き上げられた雨粒サイズの灰とか燃えカスが観測されてるぽいです.煙も灰も西寄りの風で流されているので洗濯物とかご注意下さい. pic.twitter.com/toXHCEzUAm
— 荒木健太郎 (@arakencloud) 2017年3月18日
今年も雨雲が見られることを期待してます。
チェックするならこの辺
- https://weathernews.jp/radar/#//c=34
- https://tenki.jp/radar/3/13/
周辺住人にはデメリットも
ヨシ焼とかいうよくわからんイベントのせいで洗濯物外に出せない・・・
— よつしー (@yossy_ats_dpa) March 17, 2018
うぉ!渡良瀬のヨシ焼きで駐車場が灰だらけだw
— べ〜 (@szn333) March 17, 2018
遊水池のヨシ焼きの燃えかすと昨日の雨で残った花粉 #佐野市 pic.twitter.com/1IVrvR691k
— MJ (@j_kelv) March 17, 2018
大火事に見えたり雨雲に見えたり。
ヨシ焼き知らない人からしたらただの火事にしか見えないよなこれ pic.twitter.com/iN7L1XatQF
— わはー (@mokotanin1) March 17, 2018
車が灰だらけになってしまった…#渡良瀬遊水地 #ヨシ焼き pic.twitter.com/soHdAJiBJx
— ura_strad (@ura_strad) March 17, 2018
ヨシ焼の動画
今日最高の燃え上がり#渡良瀬遊水地 #ヨシ焼き pic.twitter.com/B0vNc6ihRl
— むおか (@mioka_auc) March 17, 2018
ドローンによる撮影動画
日程と場所
平成30年(2018)のヨシ焼き開催日
3月17日(土)8時30分より
雨で実施できない場合は延期で、翌日か翌週の予備日に行われます。
第1予備日:平成30年3月18日(日)
第2予備日:平成30年3月24日(土)
緑色の範囲が野焼きの対象地域
赤の点線「・ ・ ・ ・ ・」内には前日17時以降、当日まで入れません。
見学は点線の外からということになります。
アクセス
- 東北自動車道:「佐野藤岡I.C.」「館林I.C.」より約20分
- 国道354号線三国橋より北西約3km
駐車場は東側に偏っているのでご注意を。
駐車場
利用できる駐車場は3か所のみ
問い合わせ先「渡良瀬遊水地ヨシ焼き連絡会」
栃木市総合政策部 遊水地課 0282-62-0919
小山市渡良瀬遊水地ラムサール推進課 0285-22-9354
野木町 未来開発課 0280-57-4260
板倉町 企画財政課 0276-82-1111
加須市北川辺総合支所地域振興課 0280-61-1205
古河市 企画課 0280-92-3111
利根川上流河川事務所 調査課 0480-52-3958
(一財)渡良瀬遊水地アクリメーション振興財団 0282-62-1161
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