Chrome でオンライン辞書をアドレスバーから直接検索 辞書をひく効率をアップ
英語辞書サービスの提供する機能拡張は便利といえば便利ですが、状況によっては邪魔になることが多々あります。慣れと設定次第で使いやすくはなるとは思うのですが、なかなか難しい。
英語の意味を調べたい時でも、単語だけが分かればいいこともあれば、用例が欲しいこともある。スラングを知りたい場合はまた別の辞書サービスを使うことになる。複数の辞書を使い分けるとなると、特定の辞書サービスに制限される機能拡張はそれほどありがたみがなくなります。
機能拡張をいろいろ試して行きついたのが、アドレスバーから辞書サービスを直接検索すること。ブラウザの検索エンジン登録機能を使って、その時々に必要な辞書サービスを検索できるようにする、というもの。
というわけで、Chrome でのアドレスバーから辞書サービスを直接検索するための設定と、使い方を紹介します。
ようは
という話なので、「すでにやってるよ!」という方はスルーで。
アドレスバーから直接辞書を検索する意味
「アドレスバーから直接辞書を検索」がどういう意味かというと。
アドレスバーに文字を入力してエンターを押すと、通常は検索エンジンとして Google 検索が使われ、ウェブサイトを検索した結果が表示されます。設定によっては Yahoo!Japan や Bing などで検索されることもありますが、いずれにせよウェブ検索ができるようになっています。
で、 Google 検索の代わりに「英語辞書サービスの検索」を検索エンジンとして使えるようにしようってことです。アドレスバーに単語を入れてエンターを押すだけで、直接単語の意味や用例のページに飛べるようになるので大変便利です。
アドレスバーから検索する方法
検索エンジンとして英語辞書サービスを登録すると、3つのステップで単語を調べることができるようになります。
たちえば英辞郎 on Web を “eijiro" というキーワードで登録しておくと、下のような手順で英辞郎での検索結果=単語の意味・用例ページが表示されるようになります。
- Ctrl + L or ⌘ + L でアドレスバーに移動
- アドレスバーで [ eijiro ]と入力して TAB キー、またはスペースを押す(スペースは半角全角問わず)
- 〔調べたい単語を入力〕 + ALT + Enter
Win / Linux では Ctrl + L の他、 Alt + D または F6 でもアドレスバーに移動できます
“way to go" の意味と用例を英辞郎(eijiro というキーワードで検索エンジンとして登録してある)で調べたければ
Ctrl + L --> eijiro + スペース --> "way to go" + ALT + Enter
“way to go" の意味と用例を Urban Dictionary(ub というキーワードで検索エンジンとして登録してある) で調べたければ
Ctrl + L --> ub + スペース --> "way to go" + ALT + Enter
検索エンジンのキーワードの後は、スペースでなくTabでもOK。
ただの Enter ではなく ALT + Enter にしているのは、検索結果を新規タブで開くためです。開いているウインドウに結果を表示させるなら、 Enter だけでOK。
辞書サイトの検索登録・管理
辞書サイトの検索ページを検索エンジン登録は、設定ページの「検索エンジン管理」から行います。検索エンジンの管理へのアクセスには、3通りの方法があります。URLを右クリックが一番はやいと思います。
1.右上のメニューからたどる
[右上Chromeメニュー] > [設定] > [検索エンジン] > [検索エンジンの管理]
2.ChromeのURLでアクセスする
アドレスバーに↓を入力
chrome://settings/searchEngines
3.アドレスバー(オムニボックス)で右クリック
[アドレスバーのURLを右クリック] > [検索エンジンの編集]
検索エンジンの登録方法
検索エンジン管理画面には、登録済みの検索エンジンと検索条件が表示されます。
「既定の検索エンジン」である Google, Yahoo!Japan Bing は固定されていますが、キーワードや名前は右側のメニュー で変更することができます(後述)。
検索エンジンの登録には、検索エンジン名、キーワード、クエリ URL の3つの要素が必要になります。
よく使う検索エンジンは勝手に登録されていることがあるので、登録済みなら登録されたキーワードを使って検索することができます。ただ、自動で登録された検索エンジンキーワードはURLそのままで長いので、自分で短いものに変更する方が使い勝手が良くなります。
検索エンジンの新規追加
検索エンジンを新たに追加する時は、管理画面の[新規追加]から行います。
検索エンジン名とキーワードは自由につけられます。日本語でもOK。ただ、キーワードはよく使うものなので、短くて覚えやすいものにする方がいいです。
例として英辞郎を登録してみます。
- 検索エンジン名には「英辞郎」
- キーワードは「eijiro」
- URLには「https://eow.alc.co.jp/search?q=%s」
入力し終えたら追加。これでアドレスバーに「eijiro + スペースキー」と入力するだけで英辞郎を直接検索できるようになります。
問題はURLで、「%s=検索語句」の部分ですが、話は単純で、登録したい辞書サービスのURLの検索文字列の部分を" %s “に置き換えるだけです。
英辞郎で普通に”way to go”を検索すると、URLは
https://eow.alc.co.jp/search?q=way+to+go
となります。実際に試して確認してみてください。
URLの”way+to+go”の部分が検索語句なので、”+”こみでまるごと %s に置き換えます。すると、上の例で入力したような
https://eow.alc.co.jp/search?q=%s
この形になります
検索エンジンの編集
自動で登録されていた場合でも、キーワードを変更すると使い勝手が良くなります。
右側のメニュー で編集を選べば、好きな名前やキーワードに変更することができます。
新規追加とほとんど変わりません。違いは「保存」になっていることだけ。
既定の検索エンジンも右側メニューで設定することができます。「追加の検索エンジン」でも「デフォルトに設定」を選べば、上に移動して既定の検索エンジンのリストに加わります。
おすすめ辞書サイト登録例
個人的によく使う辞書サイトの設定です。キーワードはご自分で覚えやすいものにしてください。
英辞郎
用例が多いので、ニュアンスなどを知りたい時にはここ。
- 検索エンジン: 英辞郎
- キーワード: eijiro
- URL:https://eow.alc.co.jp/search?q=%s
goo 辞書
発音が聞けるのが特徴。
- 検索エンジン: goo 辞書
- キーワード: gd
- URL: https://dictionary.goo.ne.jp/freewordsearcher.html?MT=%s&mode=0&kind=en
kind=en を kind=all に変えると、国語辞典など全ての辞典を横断検索できます。
Online Etymogy Dictionary
英語の語源辞典。
- 検索エンジン: Etymonline
- キーワード: eo
- URL: https://www.etymonline.com/search?q=%s
Urban Dictionary
新しい言葉やスラングはここで。ユーザーが作成しているので信頼性には欠けますが(評価があるので、ある程度担保はされる)、映画やドラマで使われている口語も調べられる。
- 検索エンジン: Urban Dictionary
- キーワード: ud
- URL: https://www.urbandictionary.com/define.php?term=%s
おまけ
海外の情報を調べるために、Wikipedia で日本語の項目を開く → 英語版に移動して調べることが多いので、Wikipediaもついでに掲載します。
◆Wikipedia 日本語版
- 検索エンジン: Wikipedia (ja)
- キーワード: wj
- URL: http://ja.wikipedia.org/w/index.php?search=%s
◆Wikipedia 英語版
- 検索エンジン: Wikipedia (en)
- キーワード: we
- URL: http://en.wikipedia.org/w/index.php?search=%s
Vivaldi、Operaの場合
Chrome と同じ Chromium 系のOpera と Vivaldi でもほぼ同じ手順で検索エンジンを登録することができます。
Chrome 版との違いは、検索エンジンのキーワード入力後に Tab キーが使えないこと。使えるのは スペースキー のみであること。そして検索条件が POST にも対応していることです。
POST というのは URL 末尾に 〔?q="検索条件"〕がつかない検索方式です(細かいことは置いといてください)。通常の辞書サービスでは POST は使われていないので気にしなくて大丈夫。
Vivaldi の場合はアドレスバーでの検索を禁止することができるため、設定次第ではアドレスバーから直接検索することはできません。アドレスバーでの検索を「許可」すれば使えるようになります。
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[…] またChromeの設定で、英語検索エンジンを追加することをおすすめします。 […]