合計特殊出生率が1.8で計算しても出生数は減っていくというグラフ

2017年2月16日経済・統計,雑学、雑感

新生児室

政府の提案する希望出生率?1.8になったらどうなるか。改善するのかをグラフにしてみました。

関連政府の確定値による1960からの出生率・出生数のグラフはこちら

15歳~49歳女性人口は2015年10月の人口推計より算出。2015年から2030年までの合計特殊出生率を1.8として出生数を計算しています。

人口推計 各年10月1日現在人口 年次 2015年

女性人口が人口推計の数字であることと、人口構成の違いを計算に含めていない粗い計算であることには留意して下さい。

 

合計特殊出生率を1.8とした場合の2030年までの出生数


単位は千。右が15~49歳女性人口、左が出生数。

 

グラフの元とした数字


合計特殊出生率女性人口15-49予想出生数
20151.8254501309
20161.8253301303
20171.8250091286
20181.8246731269
20191.8243101250
20201.8239151230
20211.8234901208
20221.8230441185
20231.8225811161
20241.8221281138
20251.8217191117
20261.8213501098
20271.8210091080
20281.8206881064
20291.8203811048
20301.8200891033

人口推計 各年10月1日現在人口 年次 2015年

 

人口は決まっているので、そうそう簡単に増加に転じません。いますぐに特殊合計出生率が1.8になったとしても、今年生まれた子が出産する年齢になるのは20年から35年先のことです。

出生数の計算式

出生数=合計特殊出生率(ここでは1.8)x女性人口x人口構成の違い÷35

 

※女性人口は日本人のみ

※人口推計のズレにより、女性人口が小さく出ている

※人口構成の違いの影響を加味していない。「人口構成の違い」は1よりも小さくなっているため、出生数はこの数字よりも少なくなる

※女性人口は自然減により、わずかながら小さくなる

 

人口構成の違いとは

人口構成の違いは、出生数÷見込まれる出生数によって決まります。合計特殊出生率は

35x出生数÷(15~49女性人口*人口構成の違い)

で表されるため、人口構成の違いが1より小さければ、合計特殊出生率は高くなります。

「女性人口(15~49歳)」と「年齢構成の違い」が変わらない場合には、出生数は「(期間)合計特殊出生率」が高ければ多く、低ければ少なくなる。
また、「女性人口(15~49歳)」と「(期間)合計特殊出生率」が変わらない場合には、出生数は「年齢構成の違い」が 1 より大きければ見込まれる出生数より多く、1より小さければ見込まれる出生数より少ない。

人口構成の違いについて
人口推計 各年10月1日現在人口 年次 2015年

年次別にみた出生数・率(人口千対)・出生性比及び合計特殊出生率



関連政府の確定値による1960からの出生率・出生数のグラフはこちら