『ミョウバン水』は夏のワキガ・臭い対策に効果抜群
季節の好き好きは人それぞれですが、ワキガ体質の人にとっては夏ほど嫌な季節はありませんね。
冬でも汗をかけば脇の匂いはするけれど、服で覆われているから表には出てこない。
しかし夏は汗をかくわ薄着だわで、自分の匂いで嫌になります。
ぼくは普段ワキガ用のクリームを使っているんですが、昨年使い切ってしまったようでどこにも見当たらない。
ドラッグストア店頭で売っているような普通の制汗スプレーでは効かないのでどうしようか考えていたところ、体臭対策にはミョウバン水がいいと聞いたので作ってみました。
ミョウバン水の作り方
ミョウバン水の作り方は、ワキガや体臭についてのFAQが充実している五味クリニックを参考にしました。
市販のミョウバン(50g)を、1.5リットルのペットボトルに入れ、水道水を注いで蓋をしてよく振るだけです。ミョウバンが溶けない場合には、1日そのまま放置すると、溶解して透明の液になります。
用意したものは500mlのペットボトルとスプレー容器、そしてスーパーやドラッグストアで売っている焼きミョウバン。
作り方の説明では1.5リットルとなっていましたが、とりあえず試してみるつもりで500mlにしました。
500mlのペットボトルとスプレー容器
17g分の焼きミョウバン
手順は簡単で、空にしたペットボトルに50gの1/3にあたる17gを入れ、その後水道水で満たします。
いくら振ってもすぐには溶けませんが、一晩おけば完全に溶けて透明になります。
水を注いで振った直後
白濁どころか固体がそのまま浮いている状態
果たして効果は?
効果ありありです。
夜風呂を上がる前に使ったタオルに希釈していないミョウバン水を垂らして脇の下を拭いてみたところ、まったくと言っていいほど臭わなくなりました。
普段はいくらきれいに洗っても風呂上がりの汗でにおってくるんですが、それがない。
夜が明けても全く気にならない。鼻を近づけると臭いは分かるものの、鼻まで匂いが漂ってこないという感じです。
朝起きたらすぐにぬれタオルで脇の下を拭き、さらにミョウバン水で湿らせたタオルでしっかりと湿らせたところ、夕方になってもほとんど臭ってきませんでした。
普段は夕方になると脇のほうに鼻を向けるだけでツンとした匂いがするんですが、ほんとうに気にならないレベル。
ミョウバン水は臭いを抑える効果もあるんでしょうけど、制汗作用も優れているんだろうと思います。脇の汗がかなり抑えられています。
ミョウバン水はなぜワキガに効くのか?
ワキガ(腋臭)の原因は、アポクリン腺から分泌された『汗』です。脂質や脂肪が肌の表面の常在菌によって分解されて、独特の突き刺すようなにおいに変化します。
通常の汗はエクリン腺から分泌されたもので、大半が水分。いわゆる『汗臭い』だけで、腋臭独特の臭いはしません。
アポクリン腺の数は生まれた時から決まっており、いわば体質といえます。臭いの程度や分泌量は環境にも左右されるため、アポクリン腺が多いからと言ってきついとは限りません。
ワキガ対策の鍵となるのは、制汗で汗自体を抑えることと、常在菌による分解を抑制することの2点になります。
ミョウバン水は制汗作用と常在菌を抑える働きの両方の性質を持つため、ワキガに効くと言われています。
ミョウバン水が酸性のため
ワキガはアポクリン腺から分泌された『汗』が、皮膚の雑菌により分解されることで匂いが発生しています。ミョウバン水は酸性なので、雑菌の繁殖が抑えられ、その結果として匂いの発生を減らせる。
制汗作用(仕組みはよくわかっていないらしい)
- ミョウバン水の制汗作用については分かっていないようですが、
- アポクリン腺の導管をふさぐ
- 出口をふさぐ
- 汗を再吸収して分泌を減らす
- ミョウバンのたんぱく質変性作用で表皮の角質が角化
といったことが可能性として考えられているようです
金属による微量金属作用
少量の金属により発生する酸化還元反応で、雑菌やにおいのもとを分解するようです。銀イオン入りの制汗スプレーと同じ効果ですね。銀イオンの殺菌作用は抜群ですが、他の金属でも殺菌作用はあります。十円玉を使った銅の殺菌作用は有名ですね。
ミョウバン水の酸性度
ミョウバン水は酸性ですが、どのくらいの強さなのでしょうか?
リトマス試験紙では酸性かアルカリ性かはわかりますが、その度数は測れません。
酸性度はpH試験紙を使って色の変化を見るか、デジタルのpHメーターを利用することになります。
こういうの
うちにあったpH試験紙で調べてみたところ、ミョウバン水の酸性度はpH3。
おもいっきり酸性です。
使用の際に5倍程度に薄めたところで3.5程度にしかなりません。衣服に使うと繊維を痛めそうなレベルの酸性度です。
肌に直接ではなく、服にミョウバン水を吹きかける使い方をするなら、脇パッドなどを使い、服には直接かからないようにしたほうがいいですね。
おすすめのミョウバン水での臭い対策
普通に脇をタオルでふいたりスプレーするのもいいですが、朝のミョウバン水風呂がお勧めです。
ミョウバン水風呂は先の五味クリニックのサイトに書かれていたように、30mlから50mlをお風呂に溶かしてから湯船につかるだけ。お手軽なのに効果抜群です。
気になるのは消臭効果の持続時間ですが、8時間程度はもちます。
朝風呂に入って、昼時か汗の量が一番多くなる3時ごろ、脇の下をタオルで拭いてからミョウバン水をティッシュなどにしみこませて改めて拭く。これだけで脇の下の匂いはほとんど気にならなくなります。
ミョウバン水風呂に浸かるとは全身の臭いが抑えられるので、汗かきの人ほどすっきりした気分を味わえると思います。
まとめ
ミョウバン水のデオドラント効果、かなり使えます。
体質や臭いのきつさにもよるので万人に効くかはわかりません。
しかし、少なくともぼくには経済的で効果抜群でした。
希釈していないミョウバン水をたっぷりと塗っておけば12時間くらいは効果が続くので、頻繁にスプレーする必要もありません。ただ、ワキガ用クリームのほうが楽といえば楽なので、状況に応じてという感じですね。
個人的な体験ですが、ぼくは中学3年頃から匂いが気になりだして、学校に行くのも嫌になった時期がありました。制汗スプレーを使いまくってやりすごしていましたが、思春期の頃にミョウバン水を知っていたら、この季節でも憂鬱にならずに済んだかも。
思春期の子供がワキガや体臭に悩んでいたら、ぜひ朝のミョウバン風呂を試してみてください。
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