昔と今の物価比較の計算方法

経済・統計

過去と現在のお金の価値を比較するには、お米、卵、電気料金といった個別の価格や料金について調べて何倍になったかを計算する方法と、物価指数をもとに計算する方法があります。

個別のものについて調べれば、そのモノが何倍に値上がりしたかを確実に知ることができます。しかしモノによって値段の上がり方は全く違うため、他のモノについては参考にならないことが多くあります。

「物価」は個別に調べても分からない

現在でも身近なタクシー料金と戸籍の写しの手数料という「サービス」について比較してみると、1945年に100円だったタクシー料金は2017年では730円と、およそ7.3倍になっています。一方の1946年に1円だった戸籍の写しの手数料は2017年には450円と450倍になっています。

7.3倍と450倍。どちらを基準にして考えるかで物価は6倍以上違うことになります。もっとたくさんのものを比較しても、どれを基準にしていいかはわからないままです。

これでは都合が悪い。そこで用いられるのが、複数の品目をひとまとまりとして年ごとに比較して算出する物価指数です。

物価指数

物価指数は物価の基準とする品目を決めて、年ごとにモノの値段がどのくらい変動したかを測る指標です。物価指数は統計局が発表しており、モノの価格が上がればインフレ、価格が下がればデフレとなります。

物価指数には比較とする品目の違いによって企業物価指数、小売物価指数、よく耳にする消費者物価指数などがあります。対象が違うため、それぞれが全く違う数字を示すこともあります。

インフレデフレと言われる物価変動は多くの場合消費者物価指数(CPI)を指しています。

物価指数はある年を基準となる100として、100以下の年は基準年より物価が低く、100以上の年は基準年より物価が高くなったと分かるようになっています。

物価指数で物価を比較する計算式

物価指数を用いると、物価がどれだけ変化したかがわかります。

たとえば2015年を物価指数が100とし、毎年の変化率=物価上昇率を過去にさかのぼって年ごとに計算していけば、現在の物価が過去の何倍かが分かります。

2015年を100とする消費者物価指数では、1974年には48.4となっており、物価は今の半分だったことが一目でわかります。

消費者物価指数はある年を基準としているため、調べたい2つの年の指数を比較することで何倍になっているかが分かるようになっています。

物価の違い=ある年の物価指数÷比較したい年の物価指数

2015年の指数は100、1974年は48.4。

100/48.4=2.07

2015年は1974年に比べて物価が2.07倍になっていることが割り算だけで分かります。

物価変動率から物価指数を求める方法

現在は物価指数が公表されているので不要ですが、物価指数が分からなくても変動率が分かりさえすれば計算することができます。

前年の物価指数 = 今年の物価指数 ÷ (1+今年の物価変動率)

消費者物価計算機では消費者物価をもとに物価を計算していますが、消費者物価指数の集計が開始されたのは1947から。

それ以前の指数は物価変動率はをもとに、上の計算式で求めています。

物価変動はモノの価値・お金の価値相互の変動

「モノの価格が上がる」ということは、「お金の価値が下がる」ということでもあります。1万円で買えたものが物価が10%上がれば1万円にさらに1,000円を上乗せしないと手に入らなくなるのだから、お金の価値が下がってしまったとも言えます。

逆に考えると、物価が低かった昔はお金の価値が高かったことになります。

物価を計算するということは、お金の価値を調べることとも言えます。

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