指定範囲のキャプチャ、画像へのメモ、共有ができる多機能キャプチャソフトScreenpresso

2016年9月21日PC

スクリーン

前回の記事で指定した範囲の画像キャプチャーができるソフトとしてSnapScrabを紹介しましたが、SnapScrabではメモや編集が行えないため、編集・加工は別のソフトで行う必要があります。

そのためSNSやウェブストレージに投稿できる機能がついていても使いづらいところがあります。

そんな物足りなさを補ったソフトが今回紹介するScreenpresso(スクリーンプレッソ)です。Screenpressoには有料版と無料版がありますが、フリー版でも部分キャプチャはもとより、切り抜き、ボカシ、マーカーといった画像メモに必要なことがすべてできます。

画像の共有先もDropBoxやGoogleドライブをはじめとして、Evernote、Facebook、Twitter多くの投稿先があるので、キャプチャから編集・投稿までをScreenpressoひとつで完結できます。

screenpresso-edit-rectangle-option-open

screenpresso-main-workspace

既存のソフトとの比較をするなら、PicPickの発展版、またはSnapScrabとEvernote社製のSkitchを合わせて強化したようなアプリケーションです。画像のレタッチ(加工)をしたり、好きなテキストすかしを入れるには有料のプロ版にアップグレードする必要がありますが、無料版でも画像にメモや記号、連番を書き込むといったことはすべてできます。

ただキャプチャの範囲指定にクセがあるので、僕はキャプチャーをSnapScrabで行い、画像へのメモ書きにはこれとSkitchを用途に応じて使い分けています。Skitch for Windowsは2016年1月22日に公開停止されているので、Skitch未インストールのWindowsパソコンではScreenpresso一択になっています。

他のキャプチャーソフトと併用する場合はホットキーの競合が生じるので、メインに使うもの以外はホットキーを解除しておく必要があります。

そのほか無料版でも使える機能としては、インストーラーからの直接起動、ウェブドライブとの同期と動画のキャプチャがあります。インストールが不要なので、出先のPCでも使うことができます(オプションでファイルの保存場所の指定は必要)。

ウェブドライブとの同期では指定フォルダにダウンロードはできますが、ローカルでの変更がウェブドライブ側に反映されないので僕は使っていません。

多機能だけにSkitchほどの手軽さはないものの、操作も分かりやすく動きも軽いので、画像にお手軽メモをできるソフトを探している人にはお勧めです。

ダウンロードにはメールアドレス入力が必要なので躊躇する人もいるかもしれませんが、今のところWelcomeメールしか来ていないので気にしないでいいと思います。

 

無料版でできる画像処理と操作

キャプチャ

  • 指定範囲
  • ウインドウコントロール
  • デスクトップ全体
  • 自動スクロール

画像への書き込み

  • 矢印
  • 四角枠
  • 文字
  • 吹き出し
  • 丸付き番号
  • マーカー
  • 丸枠
  • ポリゴン
  • フリーハンド
  • ボカシ
  • 画像アイコン
  • 部分拡大ルーペ
  • カッコ

画像処理・編集

  • クロップ(切り抜き)
  • 縮小(指定範囲を削除して、その両端をくっつける)
  • サイズ変更(画像のサイズを変える)
  • キャンバスサイズの変更
  • 枠線

共有

  • GoogleDrive
  • OneDrive
  • Dropbox
  • Evernote
  • Facebook
  • Twitter
  • AmazonS3
  • YouTube

 

Screenpressoのダウンロードと起動

インストーラーをDownload | Screenpressoよりダウンロードします。Eメールアドレスの入力を求められますが、Welcomeメールが来る程度なのでそれほど気にしないでいいと思います。

screenpresso-installer

インストーラーを起動すると、プログラムをインストールするかそのまま実行するかを選択できます。お試しなら「実行」で構いません。ただ、起動するたびに同意ボタンを押す必要があるので、使い続けるならインストールをするほうが楽です。

Screenpresso利用規約とインストール選択
利用規約とインストール選択

 

Screenpressoの使い方

Screenpressoを起動するとワークスペースが表示されます。まずは保存を指定する必要があるので、左上のタイトルバーに表示されているスパナマークの設定ボタンを押します。中ほどにある「ワークスペースの保存先」に、画像を保存したいフォルダを指定します。

screenpressoワークスペース
左上スパナが設定
右上ピンが自動ハイドトグル
screenpresso設定画面
screenpresso設定画面

 

よくわからなければデスクトップに「SS」というフォルダをあらかじめ作っておき、設定で「C:\Users\ユーザ名\Desktop\SS」を選べばいいです。キャプチャした画像は全てこのフォルダに保存されます。

保存先を選択したら「OK」ボタンを押してワークスペースに戻ります。

 

ワークスペース

ワークスペースにはキャプチャした画像のサムネイル(縮小画像)が表示されます。サムネイルのサイズ変更はコントロールキーを押しながらマウスのホイールを前後で行います。下に回せば縮小、上に回せば拡大されます。

ワークスペースは操作をしないと数秒後には消えてしまうので、表示させ続けたければ右上にあるピンマークをクリックします。Screenpressoはタスクトレイに常駐するので、邪魔ならば閉じるボタンでウインドウを閉じてしまっても大丈夫です。

 

キャプチャーする

キャプチャーは左下のキャプチャーボタンより行います。キャプチャーボタンでは「指定領域のスクリーンショット」となっていますが、左側の下向き▽を押すと選択肢が表示されるので、デスクトップ全体をキャプチャーしたい場合はそこから選択します。

screenpresso-capture-partial

部分キャプチャーでは、マウスカーソルは十字の交差で表されます。好きなところからドラッグすれば、キャプチャ範囲を指定できます。選択範囲を決めたら、その枠内でクリックすると画像が保存されます。

ドラッグしない場合はマウスカーソルがある位置のウインドウコントロールが赤枠で囲まれて表示されます。そこでクリックすると、赤枠で囲まれていた部分全体が保存されます。

snapcrab_noname_2016-9-27_12-36-57_no-00

部分選択でマウスカーソルをウインドウコントロールの上に持っていくと赤い枠が表示されるので、赤枠の内側でマウスをクリックすると

Screenpressoキャプチャ官僚

その部分が丸ごとキャプチャーされます。

 

画像の編集

画像の編集はワークスペースのサムネイルをダブルクリックで開始します。
右上のタイトルバーに表示されている○で囲まれた←→をクリックすると次の画像に移動できます(ホットキーは設定できない)。

screenpresso-editor-main-menu-3

 

[メイン]タブ

[メイン]タブでは、メタタグの編集や画像のコピーといった画像ファイルへの操作と、画像への書き込みが行えます。

screenpresso-editor-main-menu

 

画像への書き込みは、右上のアイコンを選択して画像に直接挿入するだけです。

screenpresso-editor-main-menu-2

 

文字のサイズや色といった属性の変更はアクティブにしたオブジェクト(文字や枠線)の右上にある赤点をクリックすると表示される[描画オプション]より行います。描画オプションでは線の太さ、色、ぼかし、影などを設定できます。

screenpresso-edit-rectangle-option-openscreenpresso-edit-rectangle-option-blur

 

画像を傾けたい場合は上飛び出た点をつかんで左右にドラッグします。

screenpresso-edit-rectangle-tilt

[画像]タブ

画像タブでは切り取り、サイズ変更が行えます。
便利な機能として縮小が使えます。縮小は指定した部分だけを切り取って、画像の幅(高さ)を短くすることができます。波線や線を入れることで縮小したことを明示することも可能です。

Screenpresso画像タブの編集メニュー
画像タブの編集メニュー、枠線より右側を縮小してある

設定

一般

「ワークスペースの保存先」だけ設定してあればあとは適当で構いません。つねに使用するのでなければ「Windows起動時に自動起動する」は外しておくほうがいいです。

スクリーンショット

画像の形式やクリップボードにコピーする内容を設定できます。
無料版では自分の好きなすかしを入れたり画像効果を設定することはできません。

screenpresso-config-screenshot2

共有

共有先アカウントを追加するとアカウントログイン画面が表示されます。同じサービスの別アカウントの追加もできます。

ホットキー

ホットキーを設定したくない場合は【変更する】を押してキー割り当てモードの状態して、Deleteキーを押すと解除できます。

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Skitchのような手軽さはないため、慣れるのに少し時間がかかります。しかし新規に入手できないWindowsユーザならこれが一番しっくりくると思います。

Screenpresso
対応OS:Windows
開発元:LEARNPULSE SAS
入手先:Download | Screenpresso
価格 フリー版:無料、Pro版:28.89ユーロ