マウスの持ち方は3種類というけれど
知人が静かでいいと教えてくれた静音マウスなるモノが通販のセールにあったので買ってみました。
静音には興味なかったんですが、「クリックの感触もいいし、小さいから持ち運びやすい」と聞いて試してみようと、型番も詳細も調べずにポチしたわけです。
で、届いた箱を開けてみてびっくり。ICカードに収まるくらい小さいんです。別の製品かと思って教えてくれた人に確認したところ型番は合っている。
おそらく手の小さい彼女には使いやすいのだろうけれど、平均的な男の手には小さすぎぎる。
小さいだけでなくサイドに指がひっかかるくぼみもないので手が痛くなるかと思ったけどそんなこともなく、むしろ使いやすい。
不思議になったので持ち方をいろいろ変えつつ理由を考えたところ、使いやすさの理由は軽さにあるという結論に至りました。
ただ、つまみ持ちしかできない上に指を大きく折るため、どうしても指が疲れてしまう。で、疲れないマウス、使いやすいマウスってなんだろうと改めて思ったので調べてみました。
マウスの持ち方
マウスの持ち方には大きく分けて三種類あります。
- かぶせ持ち(Palm grip)
- つかみ持ち(Claw grip)
- つまみ持ち(Finger-tip grip)

かぶせ持ち
かぶせ持ちはマウス全体を握るので安定する持ち方です。
かぶせもちは早く大きな動きがしやすいと言われていますが、移動のために持ち上げる支点が手首だけなので、上下に大きな動きをしようとすると腕全体を動かさないといけません。
この持ち方をしていて腕ごと動かしている人は、DPIを上げると解消できます。被せ持ちをすると細かい作業がしにくくなるのはDPIを上げる必要があるからだろうと思います。
クリックするのはマウスボタンの先になるので、ほかの持ち方よりもストロークが長くなってクリックはしづらくなります。
つかみ持ち
つかみ持ちはマウスの背を手の腹の部分(手根部、小指球、母指球)で挟み込むように持つため安定します。
指先でマウスを抱え込むように持つため海外ではClaw Gripと呼ばれていて、指の伸縮でマウスの上下方向への移動ができます。
指先だけで操作ができるので細かい動きが伝えやすく、それでいてマウスを持つための支点が多いので安定します。そのため細かい作業がしやすくなります。
マウスのサイズが大きすぎれば指の伸縮ができなくなり、小さすぎれば手の腹に当たらないため、つかみ持ちができるかどうかはマウスの形状によります。
つまみ持ち
つまみ持ちはマウスの背を掌には当てず、指先だけで持ちます。
実際にマウスを持ち上げるのは親指、薬指、小指の3本の指。そのため細かな動きができます。
広い範囲の移動は、マウスを持ち上げては下ろしを繰り返すことで行います。
DPIを下げても大きな範囲の移動に支障がないので、細かな作業がしやすいです。
指三本で持ち上げをするため、マウスが大きすぎると無理です。また、重さにも左右され疲れやすくなります。
より詳しい説明
持ち方と特徴についてはQLiCK香芝本店さんの「より快適な操作を目指して!~持ち方別・マウス選びのポイント~」という記事で、写真付きでより詳しく解説されているのでご覧ください。
手の部位の名称については、東京すいなアカデミーさんの「整体法の原点・推拿手法を覚えよう ー 手と使用部位の名称」という記事に詳しく書かれています。
マウスの持ち方は状況に応じて使い分けている
持ち方は3種類あると言ってもマウスの形状とその時の用途で変わるため、みんな使い分けているようです。
How do you hold your mouse? | Razer Insider | Forum
上のフォーラムにあったマウスの持ち方と手の接点を図示した下の画像から考えても、ポジションはマウスの形状に左右されることが分かります。
つかみ持ちから指を伸ばせばつまみ持ちになるので状況に応じて使い分けていたり、そもそもどちらの持ち方なのかはっきりしないことも多いです。
家にあったマウスで試してみた
マウスの持ち方なんて日ごろは意識しないのではっきりしませんが、よほど小さいマウスでなければ、僕はつまみ持ちと掴み持ちを併用しているようです。
実際に家にあったマウス6つで試してみました。
Logicool オプティカル ゲーミングマウス G300
後継のG300sが出ているけれど、ほぼ変わらないとか。
G300の置き換えとなるLogicool Gのワイヤードマウス「G300s」 – 4Gamer.net
Logicool G300は手の大きさに合うので愛用しています。マウスの背の曲面が掌にフィットするので、かぶせ持ちとつかみ持ちの差があまりありません。
サイドの親指と薬指、小指の当たる場所のカーブに合わせると、つまみ持ちをしようとしてもつかみ持ち状態に近くなります。
拡張ボタン4つがサイドではなく標準の2ボタンの両脇にあるため、持ち方の影響なくどのボタンにもアクセスできます。
コードありなので電池の重さもないためにバランスもいい。そのためすべての持ち方で違和感なく使えます。
Logicool ワイヤレスレーザーマウス M510
単三電池1個でも動くけれど、バランスをとるために2つ入れていれていて結構重い。
つまみ持ちをすると、重心のある電池の収納部分が下がってきます。
つかみ持ちは重さで疲れる上に、サイドボタンが押しにくくなります。
重さやバランスの影響で、ぶせもち一択になります
サンワ静音マウス MA-WBL36BK
この記事を書くきっかけになった静音マウス。
本体46グラム、単4電池1本なので合わせても60グラム程度。きわめて軽量なので、意外と疲れない。
小さいために指を大きく折る必要があり、長時間使うと薬指と小指に緊張感が残ります。
小さすぎてかぶせ持ちをするとクリック不可能に。つまみ持ちしかできません。
長時間には向かないけれどクリック音がしないし、小さいので外で使うための持ち運び用としては優秀です。
マイクロソフト ゲーミング マウス Habu Laser Game Mouse
ゲーミングマウスとして知り合いに薦められたけれど、大きい上にバランスが悪くほとんど使うことなく押し入れに眠っていたもの。10年近く前の製品がよく残っていたなと。
これだと大きすぎてかぶせ持ちもつかみ持ちもできません。
かぶせると手首が手につかず、つかむと持ち上げるのに角度が必要になる上にボタンをクリックしにくい。
そのためよほど手が大きくない限りつまみ持ち一択です。
手になじむものならどの持ち方もできる
実際には6種類のマウスを試してみましたが、使用感は上の4通りだったので2つは割愛しています。結論としては
- 小さくて軽ければつまみ持ち
- 大きすぎてもつまみ持ち
- 軽ければつまみ持ちでも疲れない
- 自分の手にフィットするものならどの持ち方もOK
ということでした。
マウスの持ち方は自分のクセばかりでなく、手の大きさとマウスの形状に想像以上に左右されます。
日常的に使うキーボードやマウスは意識しないことが多いですが、パソコンを長時間使うのであれば、手やひじの負担を考えて選びたいところ。
マウスを購入する際はできれば展示してあるものに触れて、どの持ち方で使いやすいか試してみるべきだと改めて実感しました。お店だと品ぞろえの問題もあるので、通販のほうが便利なんですけどね。
今使っているマウスが合わなくて腕や肘に負担がかかっているなら、上で紹介したG300sを試してみることをお勧めします。
商品名はゲーミングマウスとなっていますが、文書作成や画像処理にも使いやすいです。
ディスカッション
コメント一覧
マウスを持ち上げて動かすのは騒音の原因なので、周りに他の人がいない時だけにしてください。
持ち上げずに動かせるようDPIの調整又は切替てほしいなあと思います。
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