セロトニントランスポーター あなたの性格にも影響を与えているかもしれない物質

2017年2月1日雑学、雑感

セロトニントランスポーターは、脳内伝達物質のセロトニンのやり取りに関わるタンパク質です。

セロトニンはノルアドレナリン、ドーパミンと並ぶ神経伝達物質で、感情の起伏を和らげる役割があります。

セロトニンは負の感情を引き起こすノルアドレナリン、ポジティブさに影響するドーパミンに関与して精神を安定させるほか、睡眠周期や食欲といった生活に関わるホルモンとしても働きます。

睡眠障害であったり、鬱などの気分障害ではセロトニンが不足しているケースがあります。

そんなセロトニンを脳内で伝達する役割を負っているのがセロトニントランスポーターです。

 

セロトニントランスポーター

セロトニントランスポーターは二つの遺伝子の長さによって型を分けることができ、SS型(短い)、SL型、LL型(長い)の3種類があります。このセロトニントランスポーターの型が、不安への感性に影響を与えているとされています。このため「不安物質」と紹介されたこともあります。この呼び方もどうかとは思いますが、それはさておき。

不案の感じやすさは SS > SL > LL の順になっており、日本人は過半数がSSタイプとされています。

一番ポジティブであるLL保有者は日本人では3%程度とされています。L型の遺伝子をもつ人はヨーロッパのほうが多いと考えられています。

南北アメリカ大陸(新大陸)が一番多いとどこかで耳にしましたが、おそらく故郷を捨て新たな地で旗揚げしようと考えるのはSよりもLを持っている人の割合が高いからでしょう。

 

遺伝的特性が国民性にも影響を及ぼしていると考えられます。しかし全ては状況次第。遺伝が全てではないですし、それぞれ長所短所はあります。また、ヒトは環境に大きく左右されるますから、SSだからどうこうということはありません。