ウォーキングや筋トレするなら朝がおすすめ 米大学の研究より

2017年2月2日健康

脂肪を落とすためのウォーキングや、筋肉をつけて基礎代謝を上げるための筋トレをしようと思い立った時に悩むのが、朝にするか夜にするか。

運動量(消費カロリー)の点では、朝にしようが夜にしようがどちらでも同じ結果になります。朝の運動には朝の運動のよさ、夜の運動には夜の運動のいいところがあります。

しかし健康のためであれば、有酸素運動・抵抗性運動いずれも午前中に行うのが効果的といえます。その理由は、午前中の運動が午後・夜の運動よりも睡眠の質が高くなるためです。

朝の運動は睡眠の質を上げる

ノースカロライナ州ブーンのアパラチア州立大学の研究によって、有酸素運動では午前中の運動が質の高い睡眠につながることが判明しています。

実験では運動を行う時刻の異なる午前7時、午後1時、午後7時の3グループに分け、睡眠の質の関係を調査。結果は午前7時に運動を行ったグループが睡眠の質が高いというものでした。

午前7時のグループでは日中の血圧が10%下がり、睡眠中の血圧も25%低くなり、深い眠りであるノンレム睡眠の時間も長いことが分かりました。睡眠中は血圧が下がり心臓血管系へのストレスが軽くなりますが、午前7時のグループではこの効果が非常に高くなっています。

一方、抵抗性運動(無酸素運動)では午前7時のグループは寝付きは群を抜いてがよかったものの、他のそれ以外ではあまり差がない結果となっています。

睡眠時間が6時間未満では、食欲が亢進して余分にカロリーを摂ってしまうために太るという研究もあります。

適度な運動をして良質な睡眠を取れば、脂肪を減らすダイエット効果も高まります。

夜の運動にもメリットはある

仕事を終えてから、あるいは夕食後の運動にもいいところはあります。

それは運動による記憶の定着効果です。エアロバイクを使った最大心拍数80%程度のインターバルトレーニングを35分行ったところ、4時間前に覚えようとしたことの定着率が高くなったという研究があります。

インターバルトレーニングインターバルトレーニング(Interval training)とは、不完全回復を挟みながら中強度〜高強度の運動を繰り返すトレーニング法
心肺機能の強化に効果的だが、疲労度が大きくなる

最大心拍80%の強度で35分間の運動はそれなりの運動量になりますから、ウォーキング程度に当てはまるかは分かっていません。

しかし、うまく行けば儲けものという気持ちで、4時間前に意識して記憶しておきたいことを覚えれば、仕事や勉強にも効果が期待できます。