3Mix-MP法以外の歯の温存治療
温存治療はミニマルインターベーションといって、外科的治療はできる限り抑える治療の考え方です。
薬剤や技術の進歩や知見がふえたことによって温存できることも増えてきました。
温存治療は体への負担は小さくなりますが、温存するのが必ずしもいいとは限らないので、注意してください。
歯科の温存治療
歯科であれば、できるだけもとの歯を温存する治療法となります。
歯の温存治療にもいろいろあるようなので、3Mix-MP法以外についても調べてみました。
保険適用のものはAIPC(非侵襲性歯髄覆罩)のみで、あとは自由診療(保険適用外)となっています。自由診療の場合は同じ治療でも費用は医院によって異なるので、予約する前にその治療法にいくらかかるのかを確認しておくほうがいいです。
AIPC(非侵襲性歯髄覆罩/ひしんしゅうせいしずいふくとう)
p2**非侵襲性歯髄覆罩(AIPC) – ないとう歯科医院 院長日記
保険適用
タンニン・フッ化物合剤配合カルボキシレートセメントや水酸化カルシウム製剤で菌を減らし、虫食いの部分の再石灰化を促す治療法。
原理的には3mixや他の温存治療と同じなので、素人からすると、これがよくてドックスベストセメントやヒールオゾンがだめってよく分からないところです。
3Mix-DS法
http://www.mimuro-dental.com/虫歯治療/
自由診療
3Mix Delivery Systemの略。3Mix-MPが薬剤を患部に直接用いるのに対し、DSでは離れた位置に薬剤を置いて患部への浸透を期待する治療法…らしい。
ドックスベストセメント
自由診療
鉄イオンと銅イオンの殺菌効果で虫歯菌を除去する治療法。考え方は3Mix-MP法と同じだが、抗生物質を遣わないのでより安全とのこと。
ヒールオゾン
自由診療
オゾンの殺菌効果で虫歯(う蝕部分)を殺菌し、酸化作用で再石灰化を促す治療法。2mm以上の虫食いには効果がないので、それ以上の場合は削る必要はある。痛くない治療法とは言われるが、痛い場合もあるかもしれない。
カリソルブ
http://www.mimuro-dental.com/虫歯治療/
自由診療
「次亜塩素酸ナトリウム」と「アミノ酸」で虫を食った部分(う蝕部分)を柔らかくしてほじり出す方法。虫食いの部分だけを除去できる。痛みはないが、他の方法よりも適用範囲は狭い。
温存治療を受ける前に
このページでは温存治療を紹介しましたが、一般的ではない治療法を受ける場合は、失敗はありうるものだと考えてください。
失敗の原因は治療法のせいかもしれないし、適切な治療を行ったけれど運悪くうまくいかなかったのかもしれない。あるいは歯科医の技量不足かもしれない。
この手の治療には失敗はつきものと考えて、この先生に治療してもらったのにうまくいかなかったなら仕方ないと思えるような、自分が信頼できる先生を探すことをお勧めします。
歯科医は人柄や経験だけでなく、手先の器用さが重要です。
いい先生と出会えなければ、こういった治療はあきらめて一般的な治療を選択するのも、後悔しないための一つの選択だろうと思います。